【京都大学直営】京都大学白浜水族館を見学。詳しいのに分かりやすい解説が一流大学の証

2020年10月18日関西,水族館

京都大学白浜水族館

京都大学白浜水族館

京都大学白浜水族館はその名の通り、京都大学が運営する水族館です。

京都帝国大学の研究所にある水槽を、昭和天皇臨幸一周年を記念して1930年に公開したことから始まっています。今年(2020年)で開設90周年を迎え、国内の水族館では3番目に古い歴史を持っています。

館内は大きく分けて4つのエリアに分かれており、白浜周辺でみられる魚類や、無脊椎動物を主として展示しています。

ちなみにですが、館内には水槽内生物をきれいに写真に収める方法等も開設されており、館内撮影が自由なことに加えて、ストロボ・フラッシュ使用した撮影が許可されています。他の水族館ではほとんどが禁止事項となっているためかなり珍しいと思います。

水族館自体はかなり小さいです。所要時間は解説をしっかり読みながら回っても1時間かからない程度でした。しかしながら、生物に詳しくない人間でも分かりやすいように噛み砕かれた分かりやすい解説があるので非常に勉強になる水族館です。

当日は大雨のため、白浜観光で楽しめる場所が限られていたたためか、かなりの人で賑わっていました。以前見学に行った際にはそれほど人がいなかったので、ゆっくり見学したい方は晴れの日に行くと良いと思います。

アクセス・料金

住所:和歌山県西牟婁郡白浜町459[GoogleMapで開く]

車の場合、南紀白浜ICから30分ほどかかります。周辺にある三段壁や千畳敷等からであれば10分圏内です。

駐車場は水族館入口の目の前に10台ほどありますが少し狭いです。奥の方に広めの駐車場が何か所かあり、合計で約30台ほど駐車できます。駐車料金は無料です。

公共交通機関の場合、JR白浜駅から20分程で、「臨海」下車です。

入館料は大人600円、小中学生200円です。入口入ってすぐの受付横にある券売機で購入します。

開館時間は9時~17時となっています。

第一水槽

受付を終えて、自動ドアを入ると第一水槽室があります。水族館最大の水槽で、大型の回遊魚やサメ類が展示されています。

他の水族館にある大水槽と比べると、魚の数が少なく、遮蔽物がまったくないことが印象的です。最初見たときは若干の違和感があるかもしれません。

第一水槽室

遮蔽物となる岩が無く魚の数も少ないため、1mを超える大きさのロウニンアジ等、大型の魚が悠々と泳ぐ様子を観察することが出来ます。

第2水槽室

第2水槽室

第2水槽室には、ドーナツ型水槽を泳ぐマアジの群れと無脊椎動物が多数展示されています。

海洋生物の約9割が無脊椎動物のため、展示解説にも力を入れているようでこの展示水槽室が白浜水族館の目玉となっています。

ドーナツ型水槽を取り囲むように配置された小型水槽にはサンゴや貝、ナマコ、エビカニなど無脊椎動物が約250種、分類ごとに展示されています。

ここからは各水槽に展示生物にまつわる小ネタなど解説が設置されています。

解説シート

あまり深く考えたことが無いけれど言われてみれば不思議なことや気づきもしなかったことなど約50個のトピックが分かりやすく詳しく解説されています。

虫眼鏡水槽

一部が虫眼鏡となった水槽もあり、イソギンチャクを細かい部分まで観察することが可能でした。

イソギンチャク

第3水槽室

第3水槽室では、季節のものや珍しい生物等が展示されているほか、研究内容の公開等も行われています。そのため、こちらの水槽室は実験内容等により都度都度変更されているようです。

第3水槽室

新しい展示方法に関する取組等もされており、博物館展示の新たな手法の模索など博物館の在り方に関してもいろいろと試行錯誤されているようです。

近年では生体展示をすべきかどうかなど様々に議論されており、大学付属の博物館としても無視できない問題となっているのではないでしょうか。実は私が学芸員資格取得する際に書いたレポートもその辺を論じたものだったりします笑。

当日はグソクムシやタツノオトシゴなど変わった生物が展示されており、子供たちを釘付けにしていました笑。

第4水槽室

第4水槽室では魚類や無脊椎動物に加え、海藻などを住んでいる場所ごとに分けた展示などがされています。

大型魚類と一緒に展示されていることが多いコバンザメをそのまま展示するといった面白い展示もありました。コバンザメの由来が分かりやすいですね。

ちなみにコバンザメの吸盤は背ビレが変化したもので、生後1か月程度で頭の上に移動してくるそうです。

コバンザメの吸盤

水槽解説ファイル

水槽解説ファイル

投稿内でも紹介した解説シートですが、公式ページにて公開されています。約50のトピックスについて子供でも分かるように、詳しく解説されています。水族館に行く予定が無くても、目を通すだけでも十分に楽しむことが可能だと思います。一部公開されていない(おそらく更新されていない)内容もあるので実際に生物も見ながら楽しむことをオススメします。

個人的に面白かった内容をリストしておきますので答えが気になった方は公式ページで確認してみてください。

  • 脱皮で成長する理由
  • 死滅回遊
  • ウミヘビはヘビ?魚?
  • 種の概念

周辺観光

世界的に有名なアドベンチャーワールドのほか、三段壁や千畳敷など自然が作り出した独特の景観など、多くの観光スポットがあります。

エネルギーランドなど屋内施設はあまりないため、雨の日は人が集中すると思います。

水族館から徒歩5分ほどに、夕日で有名な円月島や、海底を船から楽しめるグラスボート南紀白浜があります。が、個人的には評価は最悪です。海底観察が可能な船に乗ってみたい方は、串本海中公園のステラマリスに乗船することをオススメしておきます。

評価が最悪な理由は以下の投稿に記載していますので、気になる方はご一読ください。


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