【古式捕鯨】キラメッセ室戸 鯨館を見学。C・W・ニコルが館長を務めた博物館

四国,博物館

キラメッセ室戸 鯨館

キラメッセ室戸鯨館

鯨資料館は道の駅キラメッセ室戸にある施設です。館内では主に捕鯨の歴史について学ぶことが出来ます。クジラに関する博物館は他の場所にもありますが、捕鯨をメインに据えた施設は珍しい気がします。

また、他のクジラ博物館と大きく異なる点として、デジタルコンテンツの多彩さが挙げられます。プロジェクターを複数台使用したワイシアターやVR機材を用いた展示など、小さいながらも一風変わった展示方法がポイントです。

また、道の駅に併設されているため、駐車場が完備されています。地元の特産品を販売するショップの他、レストランがあり、土佐料理に加え、クジラ料理を食べることが出来ます。

基本情報

  • 公式ホームページ
  • 住所:高知県室戸市吉良川町丙890-11[GoogleMapで開く]
  • 開園時間:9:00~17:00
  • 休園日:月曜日(祝日の場合は翌日)
  • 料金:大人500円、高校生以下無料

1階展示

勢子船

受付にてVR機材の使用方法等に関する説明があります。そこそこ重量があり、荷物にもなるので最初にVR鑑賞を済ませると良いでしょう。VR鑑賞後に、近くにいるスタッフが機材を回収してくれます。

入って最初に目に入ってくるのが勢子船とクジラの模型です。勢子船は捕鯨の際に使用されていた船で、実際の大きさを目の当たりにすると、よくこれで捕鯨出来たねといった感想です。階段から船上に上がることが可能で、設置された椅子に座りVRを鑑賞します。VRで流れる映像は当然360度全方向のものです。機材はスマホを用いた簡易的なもので、流れる映像が大したものでは無かったのが残念です。

左側にはワイドシアターがあり、捕鯨の様子を描いた「室戸捕鯨絵図」をデジタル化したものが上映されています。クジラを発見し、解体するまでが描かれており、当時の捕鯨の様子が分かりやすくなっています。当時の捕鯨は銛と網を使用したもので、文字通り命懸けの漁であったことが伝わってきます。

右側のガラスケースには当時使用されていた銛など、捕鯨に関する道具が展示されています。実際のサイズ感を知ることが出来る貴重な資料となっています。

2階展示

骨格標本

2階では主にクジラの生態や進化の過程などを学ぶことが出来ます。また、天井に吊り下げられた骨格標本を間近で観察することも可能です。他の施設と比べると面積的なこともあり詳細とは言えませんが、基本的なことから少し詳しい話までコンパクトに分かりやすくまとまっています。

ひげクジラと歯クジラの違いなど、なるほどと思うような展示もあり、小さいながらも面白いパネル展示があります。

2階にもシアターがあり、古式捕鯨について学ぶことが出来ます。映像は子供向けのものとなっていますが、大人が見て楽しむことも出来ると思います。また、シアター内はワークショップにもなっており、子供向けのイベントが行われることもあるようです。

図書館

図書館にはクジラの生態や捕鯨に関する本がたくさん並べられています。また、後述するCWニコルの著書がかなりの数揃っています。椅子があり、ゆっくりと本を読むことも可能です。また、1階にも展示されていた勢子船の模型が置かれており細かいところまで確認できます。

C・W・ニコル

環境保護活動家・作家として有名なCWニコルですが、1996年にキラメッセ室戸鯨館が開館して以来、名誉館長として務めていました。

環境活動家と聞くと反捕鯨のイメージがありますが、ニコルはむしろ捕鯨推進派の活動家です。むやみに捕鯨を行うのではなく、信頼できるデータを揃え、きちんとした形で行うのであれば捕鯨をすることは構わないという意見の持ち主です。捕鯨という行いは日本の食・漁業・生活に関わる文化でそれらは守っていく必要があると考えていたようです。ただし、全面的に捕鯨を肯定している訳では無く、日本政府が示すデータは不十分であると語っています。

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