【超快適】大潮当日のうずしおクルーズ”日本丸”に乗船。定員は700→200人に大幅制限中

関西

うずしおクルーズは、淡路島と徳島県鳴門市の間に位置する鳴門海峡に発生する世界最大のうずしおを体験することができる大型のクルーズ船です。

春秋の大潮では直径20mにもなる大きな渦が発生することもあります。

ちなみにですが、世界で2番目に大きいうずしおはノルウェーのサルトストラメンで発生する10m、3番目はフランスのランス川河口で発生する2mとなっています。鳴門海峡のうずしおが如何に規格外のものかが分かると思います。

また、鳴門海峡は世界三大潮流にも含まれており、日本国内で最速の潮の流れを体験することも可能です。

淡路島側から出港するうずしおクルーズでは、定員500人の威臨丸と700人の日本丸の2隻が出港しています。

※現在はコロナ対策のため両船ともに定員を200人に制限しています。インターネットで予約可能なためそちらの利用をお勧めします。

鳴門のうずしおが発生するメカニズム

早い潮流

世界最大のうずしおが発生する理由は鳴門海峡周辺の特殊な地形にあると言われています。

まず鳴門海峡ですが、南北で太平洋と瀬戸内海を分断しています。しかし、この海峡は幅が1.4km程の距離しかありません。

海は満潮と干潮を約6時間周期で繰り返しています。当然満潮側の水位が高く、干潮側に向かって水は移動していくことになるのですが、この時に鳴門海峡がボトルネックとなり、水がスムーズに移動することが出来ません

結果として、鳴門海峡を挟んで海面の高さに大きな差が発生することとなります。海水は九州側や淡路島の北側(神戸側)を迂回して移動することになりますが、太平洋側と海面の高さが揃うまでには3時間以上の時間を要することとなります。

このため、太平洋側が満潮の時間に瀬戸内海側が干潮、太平洋側が干潮の時には瀬戸内海側が満潮となります。そして、本来であれば6時間かけて変異するはずの水位が狭い海峡を挟んで隣り合わせとなる特殊な現象が起こります。

水位の差が大きいほど干潮側に流れ込む潮流(水の流れ)が早くなるため、鳴門海峡では世界的に見ても早い潮流が発生します。また、満潮と干潮の差が大きくなる日を大潮と呼び、潮流はさらに早いものとなります。

ここまでが鳴門海峡で早い潮流(水流)が発生する理由となります。

海底の形状

鳴門海峡で大きなうずしおが発生する理由には海底の形状も大きく関わっています。

鳴門海峡の海底は断面図にすると大きなV字型をしています。発生した潮流はV字型の中央付近、より水深のある部分では抵抗なく流れ出ることが出来ます。しかし、V字側の外側、浅くなっている場所では海底が抵抗となり速度が落ちてしまいます。

この潮流の速度差によりうずしおは発生します。

先に説明した早い潮流V字型の海底という2つの要素により鳴門海峡では世界最大のうずしおが発生します。

また、潮流が原因で発生するため、潮の左右で渦の右回り、左回りが異なります。

うずしおクルーズ

うずしおクルーズでは世界最大のうずしおを大型のクルーズ船から見ることができます。大型のため比較的揺れが少ないため、子供やお年寄りにもオススメの観潮船です。

また出港から帰港まで1時間程度かかりますが、船内は冷暖房・トイレも完備となっているため安心です。

威臨丸と日本丸の2隻が出港しています。

威臨丸は定員500人で、勝海舟で有名な船を再現したレトロ調の船です。

日本丸は定員700人で、落ち着いたモダンな雰囲気の船です。

アクセス・料金

住所:兵庫県南あわじ市福良 港 うずしおドームなないろ館[GoogleMapで開く]

淡路島南ICもしくは西淡三原ICから20分ほどです。

クルーズ船は道の駅福良から出港します。駐車場は道の駅目の前だけでなく周辺に臨時駐車場が多数用意されています。私は一番遠い駐車場に案内されましたが、そこからでも徒歩5分程度でした。駐車料金は無料です。

料金は大人2500円、小学生1000円です。

GoToキャンペーンのチケットを利用することが可能ですが、その場合はWEB予約ができず、当日窓口での予約となります。現在コロナ対策として乗船人数に大幅な制限を行っているため注意してください。

出港時間

出港時刻は時季によって異なるため、出港カレンダーを確認してください。

出港時間によってはもう一隻の船とすれ違うこともあります。すれ違いの際には汽笛を鳴らします。また向こうの船の乗客と手を振って挨拶したりと楽しいです。

威臨丸
すれ違う威臨丸

日本丸

日本丸

今回乗船したのは日本丸という船です。普段は定員700人のところコロナ対策として200人に制限されていました。そのため船内はかなり空いており快適な船旅となりました。

手すり

通常であれば乗船と同時に手すり沿いは満員となるようですが、写真の通り空いており、船内の移動も余裕の状況です。足元にはシートが設置され、2mの間隔が分かるように工夫されています。写真では見えませんが、手すりにも同じ感覚でテープが貼られていました。

船内の移動が可能で、船内をグルっと一周できたのはかなり良かったと思います。本投稿ではそれぞれのデッキの特徴等も紹介しようと思います。

なお、大型船のため比較的揺れが少ないとホームページで書かれていますが、航行場所によっては大きく揺れます。出港後に船内を歩く場合は転倒しないように注意してください。かならずどこかに掴まって移動することを推奨しておきます。特に階段は狭く急なため危ないと思いました。

乗船前にアルコール除菌シートが配布されていたのでありがたく使わせていただきました。

アッパーデッキ

アッパーデッキは船の屋上にあたる部分です。天気の良い日などはかなり気持ちが良いのではないでしょうか。子供たちに大人気で、写真はほぼ全面モザイクとなってしまうため掲載見送りです笑。

ほとんどが立見席で椅子と机はあまりありません。また屋根もソフトトップ(布)で壁が無いため海風が直撃です。比較的暖かい日でしたが長時間いるには少し寒いと思いました。

視点が高い分遠くまで見渡せますが、うずしおとは少し距離がある印象でした。ただ、うずしおの渦の見やすさでいうとここが一番見やすいと思います。

中央のマスト下では解説の方がマイクを持っています。また船首側には操縦席があり、後ろからですが中の様子を見ることも可能です。

アッパーデッキだけが味わえるものとして、鳴門大橋の下を通過するときの臨場感があると思います。

アッパーデッキ

マストすれすれとまでは言いませんが下を通過する際にはかなりの迫力がありました。

メインデッキ

メインデッキ

メインデッキは室内と手すり沿いの2か所に分かれています。

うずしおが見えてきたら外に出るという方いると思います。また売店があり、ジュースやお菓子の販売をしています。

トイレはメインデッキの船首側階段横に男女別であります。

冷暖房も完備のため快適に過ごすことができ、帰りにはモニターにてうずしおについて学ぶことができるビデオが上映されます。

うずしおとの距離が近いことも特徴的で、間近に観察することが出来ます。風向きによっては波しぶきが当たることもあります。

基本的にはこのメインデッキかアッパーデッキにて見学するのが良いのではないでしょうか。

アンダーデッキ

アンダーデッキ

アンダーデッキは写真のように小さな窓からしか外を見ることが出来ません。船内を一通り見るために下に降りたのですが、誰一人としていませんでした笑。

キッズスペースとして畳張りになっている部分もあります。また大型のトイレが船尾側にあります。

キッズスペース

うずしおを見るにはあまり適していないと思いますが、定員700人中200人はここが占めています。乗船人数満員の時にはこちらを利用するしかない可能性もあるのでしょうか。

うずしお観察

乗船当日は大潮当日で、かなり激しい渦も発生しているとのことでした。徳島側から出港する観潮船もかなりの人手となっていました。

音量注意:後ろを大型のタンカーが航行しており、どけろの汽笛が入っています。

周りの海と比べても明らかに波が高いことが分かると思います。動画内で写っている船は徳島側から出港している小型の観潮船で、渦の中に入って行ってぐるぐる回転したりとかなりアクロバティックな動きを見せていました。

渦は突然発生し、10秒ほどで消えていきます。写真や動画では伝わりにくいのですが、実際に目の当たりにすると結構な波の高さで迫力があります。

海面の段差

上の写真では向こう側の海面と高さが違うことが分かると思います。こうして流れ込んだ潮の流れがうずしおを作ります。


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